音声の認識・理解と対話システム
山梨大学 工学部 コンピュータ・メディア工学科 教授 関口 芳廣
電子メール:sekiguti@alps1.esi.yamanashi.ac.jp
ホームページ:http://www.alps1.esi.yamanashi.ac.jp/sekiguti/
山梨大学 工学部 コンピュータ・メディア工学科 助手 鈴木 良弥
電子メール:ysuzuki@alps1.esi.yamanashi.ac.jp
ホームページ:http://www.alps1.esi.yamanashi.ac.jp/ysuzuki/
1. 研究目標
「人間と自由に会話ができるロボットがあればいいなあ」と考えたことはありませんか?私たちの研究目標はこの夢を実現することです.
2. 研究内容
(1) 音声認識と理解
私たちはどのようにして他人のしゃべった言葉を理解しているのでしょうか.耳だけでは言葉を理解できないことはすぐわかりますね.私たちは,たくさんの単語とその意味を知っていますし,言葉を使う規則を知っています.世の中の常識も身につけています.もし,機械(ロボット)と会話したければ,会話に必要な知識を教えなければなりません.私たちの研究室では会話に必要な知識を機械に教える研究を行なっています.
人の声を記号(「あ」,「い」,「う」・・・など)に当てはめる研究も重要です.一見簡単そうですが,同じ「あ」と発声したつもりでも前後の音によって波の形が微妙に異なり,正確に記号に直すことは案外難しいのです.関口研究室では,音声波に含まれているいろいろな特徴を取り出して,音声を正確に記号列に変換する研究も行なっています.
(2) 音声対話システム
人間と会話ができるロボットの作成を目指し,現在,
・ 市役所の窓口案内を行なうシステム
・ タッチパネルと指示詞を用いることで対話を円滑に進めるシステム
・ テレビ制御用音声対話システム
・ 音声対話によるビデオ録画予約システム
・ 声が聞こえる方向を検出し,その方向へ移動するロボット
・ 音声に含まれる感情を識別するシステム
などを開発しています.
音声の認識・合成,人との会話の組み立て方など,これまで研究室で得られた多くの研究成果を組み合わせています.
3. これからの課題
人間と会話ができるロボットが完成することはまだまだ先のことでしょう.しかし,私たちは,その実現のために基礎から応用まで幅広い研究をこれからも続けていきます.